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2007年 01月 31日
『私をスキーに連れてって』『彼女が水着にきがえたら』『波の数だけ抱きしめて』 『オン・ザ・ロックな恋したい』でおなじみの(最後のはテキトー)ホイチョイ&フジテレビ映画です。『メッセンジャー』以来8年ぶりの新作だって。もうこの時点でヤバい感じがしますね。先に断っておきますが、以下、文中で「ヤバい」を連発しますのでよろしく。「ヤバい」はポジティブ、ネガティブどっちの意味でも使える便利な言葉です。 まず試写会場がヤバい。オーバーサーティからアンダーフォーティつまりはバブル世代が目立っているような気がしたのだが、きっとそれは場所柄のせいではないハズ。そして、彼らは「亀山千広」「踊る大捜査線」「ホイチョイ・プロダクション」「君塚良一」「パジャマ党」「とんねるず」「秋元康」「六本木」「青山一丁目」「シーマ」「ソアラ」「マハラジャ」「エリア」「ワンレン」「ボディコン」「ロングソバージュ」のようなキーワードに漏れなく引っかかる人たちなので、この映画はそういう人向け。バブル期にそういった浮かれムードが苦手で地味な消費活動をしていた人(相原コージとか?)、もしくは僕らのようなバブル期にかすりもしていない人にとって、この映画は相当ヤバい。 あらすじは、まあ簡単に言ってしまえば、 800兆円の国債を抱えた日本を救うため、バブル絶頂期だった1990年にタイムスリップして、バブルの崩壊を食い止める、といった物語です。そのためのタイムマシンがドラム式洗濯機というね。バブル=泡という分かりやすい発想。 ひたすら1990年当時のダサいファッション、カルチャー、風俗を見せつけられるのはまだ許せる。こういう時代だったのね、と勉強にもなるし。 ただ、ホイチョイといえばバブル期のトレンドを牽引した存在でしょう。『バブルへGO!!』は、そんなトレンドセッターであるホイチョイが「あの狂乱の時代って一体なんだったんだろうね。つか、オレたちって実体のないバブルの申し子だよね」みたいな自己言及をしている映画なんだけど、バブル期を揶揄しているのかと思いきや、単に開き直っているのだ(「バブル最高!」というセリフを主演の広末涼子に言わせているのが象徴的だ)。 当時を振り返って反省するわけでもなく、批判するわけでもなく、自嘲するわけでもなく、「小難しいこと考えないで純粋に楽しんでよ。エンタメなんだしさ」っていう本当にケーハクでスカスカなバブル的思想が、そこはかとなく漂っているのはマジでヤバい。 そりゃあ時代の渦の中心にいた人たちなんだから、20年近く経ったいま、バブルに対する明確な回答はそれなりに出ていると思うんですよ。それが本作のテーマになってしかるべきだし、ホイチョイがあの時代を2007年現在にどのように総括するのか?っていうのが、みんなが期待しているところだと思う。 でも、その回答はひとつも得られなかった。 バブル最高! マジサイコー! いまの人たちチョーかわいそう! って言ってくれれば、まだ救いがあった。 噂には聞いてたけど、やっぱり毎日ウナギ食って、ホンダのNSX乗って湾岸ドライブして、夜景の見えるデザイナーズマンション住んで、ディスコ行って、ゴルフやって、みたいな生活してたんだなぁ(それが羨ましいか、はさておき)、と思える。 だけど、本作では「あの時代はよかったね。俺たちの青春だよね」と述懐、肯定してもいないし、「みんな浮かれててバカだったね」と反省、否定もしていない。 それだったらまだキバヤシがスピリッツでやってた大学生の漫画(タイトル失念)のほうがマシじゃん。 バブルを体験していない世代のひとはそんなに享楽的じゃないし、赤字国債や大手金融機関の破綻といった固いことじゃなくても、格差のことや就職難のことをもっとマジメに考えてる。アホみたいなエンタメ作品なんて見たくない。 もっと社会派な作品にしろ、と言っているわけではない。ただ、バブル崩壊がもたらした事象について、ホイチョイはきちんと語らなくてはいけなかったし、語る権利があったハズなんだ。でも、それをまるごと放棄して「誰でも楽しめるエンタメ作品に仕上げました」じゃダメだろう。そんな「ゆるコメ」誰も見たくないっつーの。 長くなりそうなので つづきはmoreで。 役者についてですが。 阿部ちゃんはコミカル路線の(いつもの)阿部ちゃん。 「きくねぇ〜〜」と天丼で繰り返されるギャグは、正直パジャマ党センスなのでなにも言わない。原付でガラスを突き破るシーンは爆笑しましたが。 広末涼子はホントに作品に恵まれない俳優だと思う。特に映画。 今作では、『WASABI』のときと同じはじけた演技でしたが、大した成長見られず。 ただ、競泳用ハイレグ水着はいまだかつてないほどの露出度だったのと、 ベリーダンスの腰使いは必見です。広末ファンはそこだけチェキね。 薬師丸ひろ子は、もはやニッポンのお母さん、という風格さえ漂ってた。 『ALWAYS 三丁目の夕日』のとき並みに「お母さん」だった。 吹石一恵は、眉毛が太いという理由でのキャスティングでしょう。ボディコン似合い過ぎ。 ほか劇団ひとり、小木茂光、伊武雅刀などが渋めの俳優が脇を固めてました。 あと、フジテレビらしく小賢しいことをやってるんですが、 ディスコ(マハラジャ?)のお立ち台で90年当時まだ一般人だった飯島愛を 広末が見つけて、「あ!飯島愛だ!」「あなた、本を書ければすっごい売れるわよ!」というようなことを言います。 同じディスコでは、ラモス瑠偉が踊り狂っていて「ロスタイムのコーナーキックに気をつけて!」とアドバイス。 また、八木亜希子が「フジテレビの新人アナ役」として出演。 プロデューサーに怒られてしょんぼりしている飯島直子には、「コーヒーのCMがくるから頑張って!」と励まします。 そのへんがタイムスリップものの面白いところですが、このへんのシーンで会場にいた方々は爆笑していました。 物語や、映画に対するホイチョイの姿勢は相当ヤバいんですが、 17年間で大幅に変化したファッションや、文化の違いは見ていて楽しい。 そこは一応、褒めておこう。当時の風俗について綿密に調べた、という努力は伝わってきたので。 髪型はぜんぜん違うし、ボディコンもかっこいいスタイルとされていたのだろう。 広末は、ヘソだしジーンズを履いていますが、みんなから「ズリ落ちてるよ」と指摘されます。 もっとも変化したと思われるケータイ、言葉遣いなども 「じゃあ駅についたら電話するね」「どこに?」 「ありえなくない? ってのは、ありえるのか、ありえないのか」 「(ティラミスを食べて)これヤバい!」「マズいのか?」 など、両者に齟齬があって面白かったです。 あと、東京タワーのライトアップがいまと違ったのね。 また、挿入歌として使われる、「プリンセスプリンセス」「リンドバーグ」などバブル世代は感涙ものなのでしょう。 ほかには、「鉄骨飲料」「SELANのティラミス」「森永LOVE」など当時を知る方なら、懐かしく感じるキーワードが諸処に散りばめられています。 物語のクライマックスでは、赤坂の料亭「豊川」を舞台に、大立ち回りを演じるのですが、これは、尾上縫が経営した「恵川」がモデルになってるんだろう。 ぼくはちっとも実感ないですけど、いま国内景気はよいとされている。 先日、安倍さん(ホイチョイとは成蹊大学の同級生)が「格差はあるけど、全体としては明るい兆し」と言い、一部では第二のバブル到来だとも言われている。 新卒採用枠がぐぐっと増加して、誰でも大学にパスできるようになって、巨大なビルがドカドカ建って、個人消費が活発化してっていう、いわゆる2007年問題ってやつによって、再び、新卒の内定者懇親会でハワイに行けちゃう、みたいなムードが漂っている。 テレビCMを見ていても、旬の女優が勢揃いしている『資生堂TSUBAKI』や、三谷幸喜と相武紗希が、おニャン子の歌にあわせて踊っている『JAL国内線先得』、外タレを使いまくってる『ソフトバンク』など、なんとなくバブルっぽいなぁと思ったり。現在のテレビCMが、どれほど時代を反映しているのかは分からないけど、とにかく豪華で明るい、っていう印象は受けるし。 フジテレビ・電通・東宝・小学館ががっちり組んだ『バブルへGO!!』が、そんな時代に公開されるというのは、必然なんだろうな。 ホイチョイのノリが好きな人や、バブル世代は見て損はないと思います。 それ以外の人にとってはかなりヤバい出来になっておりますので要注意! スタッフロール終了後に流れる「あるシーン」で、笑えるか/殺意を覚えるかによって、この映画を受け入れられるかどうかの踏絵になっています。 映画『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』は、2月10日全国東宝系にてロードショー。
by ganbaru_yozemikun
| 2007-01-31 02:21
| movie
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